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体系的メンコ探究:その4

Posted by モロズミ・ダン on 29.2016 メンコ 0 comments 0 trackback
前回まで
メンコの①形状・サイズ②製造メーカー③販売形式
とみてきたが
4回目の今日は
いつ最盛期を迎えたのか
その始まりに焦点を当ててみたい。

メンコは戦前から人気玩具だった?
紙製のメンコは
昭和初期を思わせるような図柄も
いくつかみられる。
いつ頃から流行ったのか
戦前か戦後か?

とりあえず古そうなものを
ピックアップしてみた。

2016_0221_182601-DSC03606.jpg

野球メンコに
見慣れない球団名「急映」とあるので
調べてみると

急映フライヤーズ(1948年)

実在した球団だった。
現在の日本ハムファイターズの前身のようだ。
1948年は昭和23年
終戦は昭和20年なので戦後間もない時期だ。

左側のクイズ形式になっているメンコは
どうだろう。

2016_0221_172510-DSC03591.jpg

裏面が質問になっているのだが
「ヰ」の旧仮名遣いが使われていた。
おそらく戦中か戦前ではないだろうか。

古そうな野球メンコが
他にもあった。
プロ野球選手が
子供達の絶大なるヒーローだった時代だ。

2016_0228_152212-DSC03613.jpg

シート状のままの丸メンコだが
75cm×55cmのB2サイズと大きく
さらに丸型の切り込みもないので
さすがにこれで流通してたとは思えない。
製造途中での未裁断シートだろう。

2016_0228_152321-DSC03614.jpg

一部拡大してみた。

阪神-藤村、巨人-青田と
当時の看板選手の写真をベースに
人工着色した図柄だ。

ふたりとも戦前戦後を通じて活躍していたので
これも時期がハッキリせず
かなと思っていたら

毎日-呉

を調べると
呉昌征選手は戦前は巨人に所属していたが
昭和25年より毎日に所属していた。

なので戦後に作られたものだった。


未裁断のシートものをもう一つ

2016_0221_175653-DSC03604.jpg

こちらもほぼB2で
同様のサイズ。
ただし薄紙に印刷されたままの状態。
こちらも製造途中
厚紙に貼られる前の段階だ。

2016_0221_185001-DSC03608.jpg

図柄を確認してみると。

2016_0221_175141-DSC03600.jpg

戦国武将と戦争関連の図柄が混在している。

戦後すぐであれば
GHQの統制があって
兵器物の図柄などは発売出来なかったであろう。

また戦艦が
大和ではなく長門を採用しているところなど
戦中もしくは戦前といえる。
この時期
まだ大和の存在は極秘情報で
国民一般には知らされておらず
日本度代表する軍艦は長門だったのだ。

このことから紙製メンコは
やはり戦前(昭和十年代~)から
人気の玩具だったようだ。

とはいっても
これがメンコの起源ではない。
メンコの原型は「泥面子」と言って
江戸時代には存在していたようだ。
メンコ(面子)の起源や歴史については
意外と研究されている方が多く
書籍やネットなどでも公開されているので
詳細はそちらにお任せしたい。

謎なのは
素材も泥から鉛
そして昭和になって紙製になり
多くのメーカーが参入した昭和の興隆期の情報
これが何故だか極端に少ないのだ。


カンカン玉の謎
頻繁に堂々と使われている品名なども
その由来がわからないものもある。

その代表格が
「カンカン玉」

単純にメンコを叩きつけるときに
カン、カンと乾いた音を立てるからなのか?

2016_0221_174057-DSC03594.jpg

特集2回目製造メーカー編でも
確か5箱ぐらいアップしたが
カンカンのタイトルは
多くのメーカーが自由に使用している。

2016_0221_174144-DSC03595.jpg

角メンコがカンカン角
丸メンコがカンカン玉
と思っていたが
ご覧のように
角メンコでもカンカン玉だ。

まず
カンカンの意味は何なのだろう。
カンカンと銘打っているものに
ひとつだけ共通点はある。

それは厚手のタイプに限られていること。
「厚くて硬い」=「強い」メンコと言うことなのか。

そういえば
明治から昭和にかけて流行したカンカン帽は
叩くと「カンカン」と音がするほど固い帽子
であることからその俗称が定着していた。


2016_0221_175427-DSC03603.jpg

いちばん厚いんじゃないかな
と思ったものを
ピックアップしてみたら
約5mm厚もある。
ザブングルのひとりを連想するぐらい
厚くてカッチカチだ。

メンコは相手のメンコをはじき出したり
ひっくり返したりしなければならない。
厚さと硬さは強力な武器となり
頑強な鎧にもなるのだ。

もうひとつ
カンカンの呼称の由来では?
と思う視点があった。

2016_0221_173554-DSC03593.jpg

赤胴鈴之助の実写メンコであるが

2016_0221_173530-DSC03592.jpg

経年劣化で
印刷面と基部の厚紙が
剥がれてしまっている。

今回アップした
戦前の丸メンコシートを見ても
同様のことが分かるが
印刷面は一般的な普通紙で
それに厚紙を貼り合わせるかで
カンカン玉になるかどうか
ということになるだろう。

厚く貼り合わせられたシートは
手でカットすることは効率を考えても難しく
すべてトムソン加工がされていたと思われる。

トムソンとは抜き加工では代表的なもので
一般的には紙パッケージ作成など
幅広く採用されている。

メンコであればトムソン刃(丸メンコなら丸型の刃)が
埋め込まれた型でプレスされ
丸型に抜かれるのだ。

この型にトムソン刃をセットする際
木槌で埋め込むときに
発した音がカンカンであったかもしれない。

また型でプレスして打ち抜いた時の音も
可能性がないわけではない。

もしトムソン加工の職人さんと
話を伺える機会があれば
是非聞いてみたい事項だ。


メンコの始まり
については謎を含め話は尽きないが
終わりはいつごろだったのか。

       2016_0228_153432-DSC03617.jpg

いっきに話が飛ぶが
アニメキャラでみると
ヤッターマンやガンダムのものが最後で
その後は遊び方もガラリと変わり
製造メーカーも
徐々にトレーディングカード系などへと
企画を移行していったようだ。

メンコは
1940年位から1980年位の約40年間
紙製となって興隆。
カンカンと音を響かせながら
子供達に囲まれて光り輝いていた。



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体系的メンコ探究:その3

Posted by モロズミ・ダン on 14.2016 メンコ 0 comments 0 trackback
メンコ探究の3回目は
当時メンコが
お店にどのような状態(ロット)で
納められ売られていたか
その販売形態をみていきたいと思う。

メンコの販売形態は主に

①シート
②箱入り
③束
④くじ引き

などに分けられるが
②の箱入りは
前回のメーカー別の分類で主にアップしたので
シートものから紹介しよう。

メンコシートの基本形は?
いちばん多く見られたのが
4×4=16連である。
2016_0221_174336-DSC03596.jpg

これを
8連などに分割したり
1枚のバラにカットしたり
お店によって売りやすいロットを
独自に決めていたようだ。

2016_0214_214513-DSC03573.jpg

どんな状態でお店に納められていたか
出荷ロットの状態のものが残っていたので
アップしよう。

2016_0221_171712-DSC03588.jpg

田辺玩具製の
少年ケニヤの5×5=30連メンコシートである。

2016_0221_171825-DSC03589.jpg

20シートが束になっている状態で
これが仕入れの最低ロットだったのだろう。

出荷時のメンコシートとして
14連や30連は比較的小さめの連版だったのか
大きいサイズの連版も多く見られた。

2016_0221_170250-DSC03582.jpg
2016_0221_170316-DSC03583.jpg

50連前後のものをいくつかアップしてみたが
いちばん大きいシートは
これだった。

2016_0228_152717-DSC03615.jpg

13×4=52連で
サイズは長さ約70cmとなっている。

2016_0222_003919-DSC03611.jpg

全景だと柄がわかりにくいので一部拡大。
バットマン、宇宙戦隊ロビン、初代ウルトラマンなど
当時の人気キャラを贅沢に使っている。


種類は少なかったが
丸メンコでもシート状のものは存在した。
2016_0214_215203-DSC03574.jpg

抜き取り丸メンコのタイトルが多かったが
飛ばしメンコ系が主流だったようだ。


角メンコが多かった引きくじタイプ

2016_0214_213613-DSC03572.jpg

以前にも何回か紹介したが
5円で引き束~1袋引くと
中にメンコが1枚入っており
裏にスタンプが押してあると
当たり
というタイプ。
スタンプ無しはスカだ。

2016_0221_171438-DSC03587.jpg

駄菓子屋の壁面には
大きな台紙が貼られ
そこには1等から3等まで掲示されている。
1等は冒頭でアップした16連のシートで
5円でこれをゲット出来れば最高の気分だった。

箱入りのくじ形式も定番で
よく見かけた。

2016_0214_220127-DSC03576.jpg

グリーンの帯にくるまれた束(4枚入り)を
5円で購入し
やはりメンコ裏にスタンプが押してあると当たり。
1等は25連のシートとなっている。


丸メンコは箱入り販売が一般的

2016_0214_215801-DSC03575.jpg

丸メンコはこのタイプの販売形態をよく見かけた。
シート状だと余白のロスもでるし
店で抜き取るのも手間がかかったことからか
出荷の段階で箱入りにすることが効率を考えても
必然的だったのだろう。

2016_0221_223143-DSC03609.jpg

紙紐で十字に綴じられて
納品されていた。
画像は
当時の未開封のままの箱を重ね
駄菓子屋に入荷した時の雰囲気を出してみた。

2016_0221_180313-DSC03605.jpg

コスト削減だったのか
直接紙紐で結ばれ納品されたものも
よく見られた。

本日はここまで
角メンコは戦前から定番だった?
カンカン玉の謎。

は次週
その4としてアップする予定です。


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