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奇怪な表紙絵に幻想が膨らむ

Posted by モロズミ・ダン on 05.2015 巨匠・アーティスト 0 comments 0 trackback
まずこの
表紙絵を見ていただきたい。

2015_0628_230421-DSC03199.jpg
妖気まだら蟇 太平洋文庫 昭和33年発行より
青木末雄/表紙絵:南村喬

少年・青年向け漫画本であるが
戦後から昭和30年前半まで流行った
いわゆる「貸本」である。

まだ本が高価な時代で
貸本屋がビジネスとして充分成り立っており
一般の書店と肩を並べる勢いがあった。
今で言う
レンタルCD,DVDショップみたいな立ち位置か。

貸本の需要はきわめて高かったため
当時は
その貸本専用に企画されていたシリーズ本も
多数出版されていた。

今日は
妖気系貸本の表紙絵と
同類のタイトルの魅力にスポットを当てた
記事である。

2015_0628_212901-DSC03186.jpg
妖気まだら蟇 太平洋文庫 昭和33年発行より
青木末雄/表紙絵:南村喬

50年以上の経年で
傷みが激しいが
結構しっかりしたハードカバーの
製本になっている。

それにしても
この表紙

なんと魅惑的ではないですか!
(↑これを早く言いたく我慢していた)

戦後の劇画調の紙芝居、絵物語、大衆演劇の告知ポスターなど
をイメージさせる雰囲気は昭和浪漫そのもの。

妖しい大ガマと蝦蟇仙人に立ち向かう
キリッとした凛々しい青年剣士。

みんなこちら向きで
空間をギリギリまでギュッと縮めた
ありえない構図も
グッとくる。

作画者は
南村喬(みなみむらたかし) 先生

貸本の特に表紙絵に魅せられて
一時期
南村作品を含め集めていたのだが
訳あってほとんど手放し
今あるのは数冊のみ
(※その理由は後日)

しかし
表紙カバーだけは残し
さらに表紙のみの収集に意気込んだ。

その中から
太平洋文庫(貸本向)
南村作品を
さらに8連発でアップしよう。

2015_0705_170847-DSC03207.jpg
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太平洋文庫表紙より
南村喬

この妖しくも迫力満点の画力
いかがであろうか。
格好良さを通り越して
色気すら感じてしまう妖艶さだ!
思わずクラッとしてしまうのは
このところの猛暑のせいではない。

また彩色もよい。
特に赤色の鮮やかさ
と言おうか
妖しさと言おうか
迫ってくるものがあるのだが
当時の印刷インキは鉛などの有害物質も含まれていたので
そういった意味では怪しい色と言えるのかもしれないが。

表紙画もさることながら
タイトルもみんな素敵だと思いません?
「妖気まだら蟇」の
巻末の刊行予定を一部見てみると

2015_0628_213514-DSC03192.jpg

ね!
どれも本編はどんな話だろうと
想像が膨らむ
気に掛かるタイトルが目白押しだ。

フレーズとその響きが
妖しい想像をかきたてるのだ。
「想像」より「幻想」と言った方がピッタリくるのかな。

さらに
タイトル一欄を見てみよう。

最新刊一覧は

2015_0628_213459-DSC03191.jpg

「魔の人食い凧」
蛸ならまだわかるが凧が人を襲うのであろうか
意表をついた恐ろしい話である。

「呪いの将棋駒」(六月の新刊)や
「戦慄ふれ太鼓」など
魔の手は将棋界や相撲界まで伸びているようだ。

単に
「まむし屋敷」
と言うのがあるが
マムシがいるだけなら
そんなに難儀な話ではない
専門業者に捕獲を頼むだけだ。
捕獲後は
煎じて精力増強といきたいところだ。

既刊一覧もみてみよう。

2015_0628_213616-DSC03193.jpg

「みみずく妖婆」
みみずくって
小さめのフクロウみたいなイメージで
か弱い婆さんのイメージなのだが
いかがなものか。

他にも
「狐使い妖婆」
「鬼婆屋敷」
など結構、婆さんは主役級の活躍で
爺さん系タイトルは見当たらない。

「怪奇五光狸」
「怪奇五色龍」
「七色の妖鏡」
この後の既刊一覧では
「五色蛇魔殿」
など鮮やかな多色展開のパターンも存在する。

「涙の山びこ」
「涙の黒汐」
と涙シリーズもあるが
青春物語系怪奇漫画であろうか。


既刊一覧は続く

2015_0628_213638-DSC03194.jpg

ここにも婆さん登場
「地獄耳の妖婆」
単なる耳の良い婆さんの話
ではないとは思うが
地獄というフレーズが入っただけで
もう怖い感じがする。

ともあれ
表紙カバーは多数所有しているが
本自体はほとんど持っていないので
どんな話なのかは
勝手に想像するしかない。


「妖笛九官鳥」
「黒やもりの秘宝」

妖気ものには普通採用されない生き物も
主役に採用されているが
マンネリ化回避の苦肉の抜擢?
一般的には
龍、蝙蝠、蛇、蜘蛛、ガマ、狐、狸、猫あたりが
常連なのだが。

「魔の蛸地獄」
の蛸はどちらに分類できるか
微妙な立ち位置だ。

さらに既刊は続くが
それにしても凄い刊行数です!

2015_0628_213711-DSC03195.jpg

「魔の人魚屋敷」
人魚も陸上生活が可能であるかどうかも
興味深い作品。

「妖異鋸(のこぎり)魔殿」
「三つ目錐(キリ)の恐怖」
「恐怖の歯車屋敷」
と工具部品系のシリーズへと
恐怖の範囲を広げている。


インパクトあり過ぎの貸本のタイトル
またいつか
もっと統計的に
分類してみたい衝動に駆られる分野だ。

先に紹介した
表紙カバーの裏側にも
カットが掲載されているのだが
これも秀逸で魅力的な画なので
最後に集合画像でアップしておこう。

2015_0705_171105-DSC03208.jpg






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