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「機械化」という無機質なタイトルに込められたもの:その2

Posted by モロズミ・ダン on 06.2014 巨匠・アーティスト 0 comments 0 trackback
先週に続き
小松崎茂「機械化 幻の超兵器図解 復刻グラフィック展」
(主催:トランスメディア株式会社)
から

2014_0625_155014-DCIM0002.jpg

昭和17年の発行ですが
今観ても斬新で古さを感じさせません。

展示会には当時の機械化も多数展示されてました。

2014_0625_160824-DCIM0017.jpg

戦前、戦中の数年間
少年向けに軍事と科学技術を啓蒙する目的とした雑誌でしたが
終戦が決定的になった時点でGHQなどからの戦犯追及を恐れて
それまで発行された約60冊や図案資料等は
もったいなくも廃棄処分されてしまったようです。

ですので当時の個人蔵書のみが現在僅かに残された
存在になっています。
個人所有といっても空襲、疎開などもあったでしょう
戦中の大混乱期においてよほど目的意識をもった少年でない限り
大切に保管することは難しかったでしょうし
戦後においては個人と言えどもその所有さえも責めを
負う風潮があった・・・保管というより隠匿に近い形でしか
後世に残らなかったまさしく幻の雑誌なのです。

2014_0625_161056-DCIM0019.jpg
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先週も10点以上の図案をアップしましたが
実際に実用されたものというより
そこから発展した空想科学的な兵器を中心に構成されています。
どれも事細かいにメカの解説付でしかも理論的にかなっていて
小松崎先生は単なる画師ではなく
かなり高い工学的知識とメカニックデザインセンスを
持ち合わせていたのではないか
と思わせます。

昭和30年代の
東宝のSF系映画「地球防衛軍」(1957)「海底軍艦」(1963)において
登場する乗り物や兵器のメカデザイン担当は
小松崎先生のこのような先進的な実績が認められてのことだったのでしょう。


会場にはジオラマ展示も
ポップアップされた超兵器達が集積され
さらに迫力が増大
所せましと躍動しています。

2014_0625_155218-DCIM0006.jpg

どの作品も
鋼の力強さと
流れるような機能美が融合!

2014_0625_155208-DCIM0005.jpg

どれも20歳代の作品とは思えない
すでに熟練の域に達した作品のようです。

後に
石森章太郎や松本零士、藤子不二雄など一流漫画家なども
大きな影響を受けたという話もありますが頷けます。


ここで
小松崎先生の
脂の乗り切った昭和30年代の作品を
引っ張り出し集積してみました。

DCIM0022.jpg

戦後の30歳代は
兵器にとどまらずメカニック全般から
さらにSF宇宙物へも取り組むなど拡がりを見せるのですが
どれも「機械化」時代の仕事が原点となっていたんじゃないかな
と思えてきます。

「機械化」の戦時中は
誰もがお国に奉仕しなければならない
愛国精神が半ば強制的に要求された時代。
そんな中
陸軍省外郭団体財団法人機械化国防協会の依頼の仕事とあって
お国のために、戦争勝利のために、そして少年たちの希望のために
渾身の思いをもってグラフィック技術、知識、創造力を発揮し
作品制作にあたったのではないかと察します。

戦争の兵器開発によって工業力や科学技術発展するのと同じように
小松崎先生の画力もこの時期に飛躍的に向上したように感じられます。

機械化グラフィックに込められたもの・・・
それは何物も寄せ付けないほどの迫真性
機械化の超兵器達は
ひと目観た瞬間
観る人に強烈なインパクトで迫ってきます。

その後の作品にも
メカニックに魂が込められたような圧倒的な迫力を感じさせられるのは
この機械化の時代に
グラフィックにおける先生のスタンスは
すでに確立していたのではないでしょうか。

DCIM0023.jpg
小松崎作品に影響された駄玩具各種

このブログは駄玩具の探究
なんですが
しばしば小松崎作品を取り上げるのは
そこからインスパイアされた駄玩具も
たくさん生みだされていた事実があるからです。

模倣作品の良し悪しは別とし
画像にあるような小松崎風のメンコ、双六、カード合わせなど
私の幼少期には人気商品として溢れていました。

「機械化」に込められたもの
それは毛細血管のように
駄玩具という裾野まで流れついていたのです。






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